タイの建築家の提案による屋根材や外壁材を用いるとすれば、タイスタイルハウスの色のコーディネーションは図のようになります。茶色が基調であることは理解できますが、コンピュータソフトで作成した図ではもう一つしっくりきません。屋根の色も、タイの焼き瓦(テラコッタタイル)の色とは違い、今まで持っていたタイスタイルハウスの屋根のイメージが壊れてしまいます。
やはり、設計のこの段階になると、メールでのコンピュータグラフィックスのやり取りには限界があります。タイで材料を手に取って見て、感じる必要があります。また、同じ材料を使って建てられた家を始めとして、違った材料使った家や色のコーディネーションが異なる家を実際に多く見る必要があります。さらには、伝統に使われてきた材料や、新しい材料について勉強する必要もあります。
調査結果の一つの例として、バンコクにあるSiam Societyの建物を紹介します。テラコッタタイルの屋根とクリーム色の外壁の家です。壁になにもアクセントがないことを想像してください。奇妙な家になってしまいます。しかしながら、木製の窓枠やデコレーションが効果的に使われているためにバランスがとれ、さらにはタイスタイルが演出されています。
今は仕事の関係でなかなかバンコクを訪れることができず、タイスタイルハウスの設計は遅れがちですが、一歩一歩着実に進めていきたいと考えています。
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