話題298で紹介した風景からすれば、パナウティはのどかで平和そのものです。街を眺めた丘の上に小さなほこらがあると聞き、頂上まで登りました。驚いたことに、頂上近くは鉄条網が張り巡らされています。曲がりくねったその中を、服を引っ掛けないように苦労して登りました。
頂上につくと、予定どおりほこらがありましたが、さらに、兵士が守るいくつもの監視ポストもありました(写真)。積んだ土のうの中で、いかついネパールの兵士が、銃をかまえて監視をしています。一つ向こうの丘には小さいながらも軍隊の駐屯地がありましたが、さすがに撮影は控えました。
2006年の2月6日、マオイスト(ネパール共産党毛沢東主義派)のグループがこの古都をを襲い、兵士1名と警官1名を殺害し、パナウティの市役所を破壊しました。2006年11月、政府とマオイストとの間で包括的和平合意が成立し、11年間に及ぶ内戦は終結しましたが、今なお緊張が続いています。写真の兵士にも緊張感がみなぎっていました。
現在、この丘は政府関係者の同伴がないと登れないので、ご注意ください。
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