中国はロングステイではなく、“NOT SO ロングステイ”ですが、このとき食事も楽しみの一つです。今年は中国の食の安全性や偽装について多くが明らかになりましたが、とにかく目で見て判断し、そして信じられるものを多いに楽しむことにしています。
雲南省の昆明で食べたキノコ鍋を紹介します。豪快に、松茸を始めとしてた各種のキノコを土鍋で食べるものです(写真)。レストランの前には“峰谷野山菌”と宣伝文句があります。峰、谷、野、山で採れた新鮮な野生の“菌”を提供する店という意味があるのでしょう。“菌”は細菌ではありません。中国では“キノコ”の意味があります。松茸は松菌と書きます。面白いことに椎茸には“菌”を使いません。生の椎茸が“冬茄”、干し椎茸が“香菇”です。
このキノコ鍋は薬膳料理です。キノコに加えて、烏骨鶏(うこっけい)も食材の一つです。ご存知のように、烏骨鶏は皮膚、肉、骨まで紫黒色をしており、中国では古くから薬膳料理として食されてきました。骨まで烏(カラス)のように黒い鶏なのでこの名があります。原産地は中国という説が多いようですが、インド、ヒマラヤという説もあります。ヒマラヤに続く雲南省が、案外、原産地かもしれません?
いずれにしても、キノコの農薬汚染や鶏を苛性ソーダで着色したなど野暮なことは想像せずに、健康で美味しいキノコ鍋を楽しみました。日本ではキノコ類は秋の食材ですが、雲南省は高所にあり涼しいため、7月末でもキノコ鍋が食べられました。
- 続く -
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