“ワット・ターム・ミカラット”は観光コースにも入っているため、多くの観光客が訪れます。特に人気なのは、柱列と周囲の壁が残っているお堂とその中に鎮座されている仏様です(写真1)。ここで写真を撮ることが観光客の定番となっています。
写真をご覧になってお分かりになるように、この柱列があるお堂はギリシャやローマの神殿の雰囲気があります。それも人気がある理由でしょう。しかしながら、少し変ですね? 柱や壁はレンガで造られ、レンガの色で赤みがかっています。
アテネのパルテノン神殿の印象が強いのでしょう、ギリシャ・ローマの神殿と言えば白く輝く大理石とのイメージがあります。全てが大理石、または石で造られているのでしょうか? イタリアのポンペイの例ですが、ここでの柱の多くはレンガ造りです(写真2)。高価な石材ではなく、経済的なレンガを使用しています。
レンガの上からモルタルで化粧を施し、石材を装います。分かりにくいかもしれませんが、写真の背後にある柱列の右端の柱の下の方ですが、モルタルがはげてレンガが見えています。
アユタヤとポンペイの柱のレンガの積み方の違いをご覧ください。アユタヤでは柱が丸くなるようにレンガを積んでいます。ポンペイの方は、ギリシャ・ローマの柱で見られるギザギザをレンガの積み方で表現しています。
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