タイのハッヤイからマレイシアのバターワースへ到る国境です(話題No.74の地図の⑤)。ここは、タイの国道4号線とマレイシアの南北ハイウエーを結んだ両国間の大動脈です。これを使えば、バンコクからシンガポールまで車で快適に移動することができます。飛ばせば24時間ぐらいで着くのではないでしょうか。写真1はタイ側からマレイシアを、写真2はマレイシア側からタイを望んだものです。
ナラティワットとコタバル間の国境(話題No.79)とは全く違う様相を呈しています。ローカルの人や物資の移動が中心であったものが、ここでは国間の物資が大きいスケールで移動しています。多くの大型トラックが税関検査を待っています。また、免税店もあります(写真3)。
道路によつてタイとマレイシアの物理的な結びつきは強まりましたが、通関などソフトな問題も改善していく必要があろうかと思います。以前、マレイシアで仕事をしていたときのことです。タイにある機材が至急に必要となり輸送を開始したまでは良かったのですが、この税関で足止めを食い、苦労した思い出があります。
ご存知のことだとは思いますが、タイの南部のイスラム教徒が多い地域です。一時収まりかけた問題が再燃してきています。イスラム過激派がタイの南部三県、ナラティワット、パタニー、ヤラで警官、教師、政府関係者を殺害し、不安定な状況になっています。このことが両国間の人の感情や物資の交流に影響を及ぼさないことを祈るだけです。
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