タイの建築家の提案による屋根材や外壁材を用いるとすれば、タイスタイルハウスの色のコーディネーションは図のようになります。茶色が基調であることは理解できますが、コンピュータソフトで作成した図ではもう一つしっくりきません。屋根の色も、タイの焼き瓦(テラコッタタイル)の色とは違い、今まで持っていたタイスタイルハウスの屋根のイメージが壊れてしまいます。
やはり、設計のこの段階になると、メールでのコンピュータグラフィックスのやり取りには限界があります。タイで材料を手に取って見て、感じる必要があります。また、同じ材料を使って建てられた家を始めとして、違った材料使った家や色のコーディネーションが異なる家を実際に多く見る必要があります。さらには、伝統に使われてきた材料や、新しい材料について勉強する必要もあります。
調査結果の一つの例として、バンコクにあるSiam Societyの建物を紹介します。テラコッタタイルの屋根とクリーム色の外壁の家です。壁になにもアクセントがないことを想像してください。奇妙な家になってしまいます。しかしながら、木製の窓枠やデコレーションが効果的に使われているためにバランスがとれ、さらにはタイスタイルが演出されています。
今は仕事の関係でなかなかバンコクを訪れることができず、タイスタイルハウスの設計は遅れがちですが、一歩一歩着実に進めていきたいと考えています。
- 完 -
現在のタイでは昔からの方法のタイスタイルの家を造るのはできないことがよく判りました。
まず、ルアン・ソング・タイの一番の特徴は柱の傾きです。そして急勾配名屋根にあると思います。
屋根については様式に添った建物が造れると思いますが、柱の傾きを熟知している大工がいるかによると思います。
この設計図からすると、柱の傾きはなく、伝統的なタイハウスのまねごとかと思います。ごめんなさい・・・
昔と同じものを建てるということが、できないと思いますので、致しかたないかと思います。
私は、一応建築家?の端くれなのです。
ジムトンプソンのハウスを見てどのように感じてらっしゃいますか?
投稿情報: ミスさん | 2008年9 月 4日 (木) 14:54
コメントありがとうございます。
まだ職人がいて、昔ながらの方法で家を建てることは可能です。さらに、古い民家を購入して移築することもできます。ただ、この二つの方法だとコストが非常に高くなり、予算を大幅にオーバーしてしまいます。
このため木造で伝統的なスタイルは主寝室だけにし、残念ながら、残りの建物は新しい建築様式としています。主寝室の柱は傾斜を付けていますが、他は垂直の柱です。
新しい建築様式で計画していますが、熱帯地方で快適に暮らすためのタイスタイルハウスの特徴である、建物の配置、通気性、張り出した屋根、高床式、広いテラスなどは取り入れています。もちろん、幅広く尖った屋根や傾斜した柱は大きな特徴で、タイの伝統的な家の優雅さを表します。
ジムトンプソンの家はすばらしいアンティークだと思います。ただし、この家に住もうとは思いません、個々のスペースが狭いこと、現代人が住むための設備が整ってないなどが理由です。
新しいタイスタイルでも、いかに快適に住むかを考えています。
今後とも、コメント等いただければ、幸いです。
mkt
投稿情報: mkt | 2008年9 月 5日 (金) 00:22