アテネのパルテノン神殿の印象が強いのでしょう、ギリシャ・ローマの神殿と言えば白く輝く大理石とのイメージがあります。全てが大理石、または石で造られているのでしょうか? イタリアのポンペイの例ですが、ここでの柱の多くはレンガ造りです(写真30)。高価な石材ではなく、経済的なレンガを使用しています。
レンガの上からモルタルで化粧を施し、石材を装います。分かりにくいかもしれませんが、写真の背後にある柱列の右端の柱の下の方ですが、モルタルがはげてレンガが見えています。
アユタヤとポンペイの柱のレンガの積み方の違いをご覧ください。アユタヤでは柱が丸くなるようにレンガを積んでいます。ポンペイの方は、ギリシャ・ローマの柱で見られるギザギザをレンガの積み方で表現しています