雄鶏の物語を描いた壁画も見つかりました。写真1で描かれた戦いより20年も前のことです。1569年にアユタヤはビルマに占領され、ナレスワン大王、その当時は皇太子でしたが、ビルマへ人質として送られました。そして、ペグーで9年間人質として過ごしました。その時の出来事です。
この地域では当時から闘鶏が盛んだったとみえ、ナレスワン皇太子とビルマの皇太子が、彼らが飼っている雄鶏を闘わせました(写真2)。写真の右側がナレスワンですが、彼の鳥が勝利しました。誇らしげに、泣きべそをかいたビルマ皇太子から賭けたお金の支払いを要求しています。
タイの人々の好きな物語です。これでなぜ“雄鶏”がお供えであるかご理解できたことと思います。雄鶏は、小さいときから敵に打ち勝つことができたナレスワンの力を現したものです。
なお、手前の扇風機はお寺のもので、壁画とは関係ありません。あしからず。