“ワット・スワン・ダラ・ラーム”の壁画は仏様や仏教に関係するものばかりではありません。ここには”マハラ・ナレスワン“、すなわちナレスワン大王にまつわる物語が描かれていました。さっそく話題写真12で紹介したお供えの”刀“、“ゾウ”、そして”雄鶏“に関する話題がないか探しました。特に、”雄鶏“の疑問を解く必要があります。
刀とゾウについては簡単です。1591年にビルマがタイに侵攻したときのことです。ゾウに乗ったナレスワン大王とビルマのミンチット・スラ皇太子が一騎打ちをして、大王が皇太子を打ち取りました。写真1の右側のゾウの上で長刀を振るっている人が大王です。皇太子が戦死したためにビルマ軍は撤退し、首都であるアユタヤは救われました。“刀”と“ゾウ”のお供えはナレスワン大王の武勲を讃えるためのものです。